野菜作りで最も重要といっても過言ではないのが野菜を育てる土壌。
春夏野菜を畑に定植するまでまだ1カ月以上あるこの時期に行うべき大切な作業が「土壌改良」です。
そんな土壌改良に「米ぬか」が活用できることをご存知でしたか?
土壌改良にもさまざまな方法があるのですが、今回は簡単に手に入る「米ぬか」の特徴と使用方法をご紹介します。
米ぬかとは
米ぬかは、米を精製する際に外側の部分である胚芽と糠層を取り除いた後に残る部分です。つまり、精白米を作る際に取り除かれる部分の一部です。
米ぬかは栄養価がとても豊富で、食物繊維やビタミンB群、ミネラル、抗酸化物質が含まれています。また、米ぬかは食品だけでなく、肥料や家畜の飼料としても利用されます。
しかも、米ぬかは場所によっては無料で頂くこともできます。購入する場合も手頃な価格で販売してあるため、コストパフォーマンス抜群の土壌改良資材といえるでしょう。
野菜作りでの使い方
米ぬかは野菜作りにおいてさまざまな方法で使用することができます。 以下にいくつかの使用方法をご紹介します。
・土壌改良剤としての利用
米ぬかを土壌に混ぜ込むことで土壌の保水性や保肥性を向上させ、微生物の活性化や土壌の健康維持に役立ちます。特に、野菜や花の根付きを強化し、健康な成長を促進します。
・堆肥化
米ぬかは他の有機廃棄物と混合して堆肥を作る際に使用されます。完成した堆肥は、植物に必要な栄養素を提供し、土壌の健康を改善します。
・表土のマルチング
表土のマルチングとしても使用することが可能です。表土に薄く敷くことで土壌の水分保持能力を向上させ、雑草の発芽や成長を抑制し、土壌を保護します。
このように米ぬかは野菜作りを支え、健康な植物の成長の促進に大活躍しています。
米ぬかの特徴と注意点
栄養がたっぷり含まれている米ぬか。物によって栄養分に差異はありますが、野菜に必要な三大栄養素の「窒素(N)」「リン酸(P)」「カリ(K)」の割会が、
「窒素(N):リン酸P):カリ(K)=2:5:1」となっており、その他、糖分・タンパク質も豊富に含まれています。米ぬか自体が有機肥料といえますね。
これらの栄養素が土の中の微生物の餌となり、土がふかふかと豊かになります。
続いて注意点を説明します。
・保管について
微生物の大好物である米ぬかですが、実は害虫も米ぬかが大好物なのです。
そのまま保管しておくと、すぐに虫が湧いてしまいます。また、米ぬかはすぐに発酵が始まるため、保管期間が短いことも特徴です。
これらの理由から米ぬかを手に入れたらすぐに土にまいて使い切ってしまいましょう。
・土を寝かせる
米ぬかは土に混ぜると発酵熱が出ます。その熱が出ている状態で種まき、植え付けを行ってしまうと根が傷んでしまいます。米ぬかを土にまいたあとは2週間から1カ月は土を寝かせて、間を空けて植え付けを行いましょう。
・窒素を多めに入れておく
微生物は米ぬかを分解する際、エネルギー源として土の中の窒素を多く使います。そのため、土の中の窒素が一時的になくなる「窒素飢餓」という現象が起きます。
そのため、米ぬかをたくさん入れる際には、通常よりも多く窒素を入れておきましょう。
「なんだか野菜の育ちが悪いなぁ」という場合に窒素不足であることも挙げられますので、米ぬかなどの有機物を入れる場合には気を付けてみてください。
土づくりに使う資材の1つに「油かす」がありますが、油かすは有機肥料の中でも窒素を多く含みます。やり過ぎには気を付けつつ、油かすを混ぜ込むと良いでしょう。
まとめ
今回は簡単に手に入れることができ、栄養たっぷりの「米ぬか」についてご紹介しました。
簡単に手に入れることができ、使い方も難しくないため春夏野菜に向けた土壌改良に是非取り入れてみてくださいね!
栄養素のバランスや、複数の資材を用意するのが大変…という方には、エコ・ファーム鳥取の堆肥がおすすめです。
エコ・ファーム鳥取の堆肥は土に混ぜ込むだけで土壌改良ができますので、工程を少なく土壌改良したい!という方は是非チェックしてくださいね。